雪道を走行中、軽自動車のタイヤをきちんとスタッドレスタイヤに交換したのに滑る、効きが悪い、そんなときはありませんか?
軽自動車は、燃費も良く高性能、コンパクトで取り回しも簡単で、毎年5月頃に来る自動車税も安く魅力的ですよね。
需要も大きく増え、多くの方が軽自動車を利用しています。そんな高性能にも関わらず、雪道で滑る事があります。
その原因は一体どこにあるのでしょうか?
今回は、軽自動車のスタッドレスタイヤが滑る原因と対処法をお伝えいたします。
事故を未然に防ぎましょう。
軽自動車のスタッドレスタイヤが滑る原因とは
滑る原因には次のような事が考えられます。
- 車重が軽い
- タイヤの摩耗が激しい
- タイヤ幅が狭い
- タイヤが新品すぎる
- タイヤが古すぎる
- 空気圧が減っている
- 空気圧が高すぎる
- スピードの出し過ぎ
車重が軽い
当然のことですが、軽自動車は普通車よりもコンパクトに設計されているので車両全体からみても軽量です。
軽いと言う事はタイヤの前後4本にかかる重さも軽くなります。
エンジンは基本的に前に積んであるので、前よりも後ろの方が必然的に軽くなります。
重さをかける事を荷重と言い、タイヤから下の地面に向かってかかる荷重が小さいために滑ってしまう可能性があります。
タイヤの摩耗が激しい
タイヤの溝のチェックはしていますか?
今のスタッドレスタイヤでの走行距離はどれくらいですか?
溝が少ない場合、かなり減っている場合は、いくら雪道でスタッドレスタイヤを履いていても滑ります。
目視でスリップサインの確認をしてみましょう。
また、軽自動車はタイヤの外形も小さいのが特徴です。
同じ距離を走る場合、普通車や大きなタイヤを履いた車に比べてより多く回転している事になります。
円周が小さいので、回転も多い、つまり走行距離が多ければ多いほど摩耗していくことになります。
同じ距離を普通車と一緒に走った場合、軽自動車の方が、より多くタイヤが回転している事になります。
タイヤ幅が狭い
車には必ず純正のタイヤサイズがあります。
その純正サイズよりも小さいサイズで走行している場合は注意が必要です。
夏に履くラジアルタイヤは純正でも、冬のスタッドレスタイヤは値段が高いから純正より小さいサイズで安く抑えていませんか?
または、間違って小さいサイズを履いていませんか?
一度、確認して見ましょう。
タイヤの幅を小さくするということは、地面との接地面を減らす事に繋がります。
非常に危険です。
4本全部の幅を変更してしまうとその分、地面との接地面積が減る事になります。
タイヤが新品すぎる
タイヤが新品すぎると、製造の過程で表面に油が付いており正しい効果を発揮する事ができません。
タイヤを装着し、少し表面を削ることで正しい性能を発揮することができます。
新品タイヤ装着時にはタイヤがなれるまで、60km/h以下の走行速度で200km以上の走行距離のならし走行を行ってください。
出典:ブリヂストン
性能を正しく発揮するため、ならし運転をするようにしましょう。
タイヤが古すぎる
タイヤが古くなりすぎているため、ゴムが硬化し滑る可能性があります。
タイヤの製造年月日はタイヤの側面に書かれているので一度、確認して見ましょう。
拡大図はこちらです。
タイヤの側面に必ず刻印されています。
この4桁の番号ですが、【3415】と書かれています。最初の【34】が作られた週を表しています。
後ろの【15】が製造年を表しています。
つまり、このタイヤは、2015年の34週目に製造されたタイヤと言う事です。
1年は52週なので、だいたい8月中旬から下旬くらいに作られたと言う計算になります。
スタッドレスタイヤの期限は、メーカーや、走行距離にもよりますが、おおむね3年~5年です。
どうしてもゴム製品のため、劣化してしまいます。
空気圧が減っている
タイヤの空気圧が減っていると偏摩耗がおこり接地面も悪くタイヤにも良くありません。
当然寿命も縮まります。
接地面が正しくなければ、効果を発揮する事が出来ず雪道で滑る原因になります。
空気圧が高すぎる
今度は逆に、タイヤの空気を入れ過ぎている場合、タイヤが無駄に膨張する事によって接地面が悪くなり滑る結果になります。
また、タイヤのセンター部分がより減りやすくなります。
空気圧が高すぎてもタイヤの寿命が縮まります。
スピードの出し過ぎ
雪道で悪路の場合はスピードを落として走行するようにしましょう。
いくらスタッドレスタイヤを履いていたとしてもスピードの出し過ぎは良くありません。
アイスバーンの氷では特に注意が必要です。
遅刻しないように早めに家を出たり時間に余裕を持って行動することが必要です。
雪道では、制限速度の10%を落として走るとより安全です。
雪道で悪路になっている道路の制限速度が40キロなら4キロ分落として走行するようにしましょう。
また、坂道でも簡単に走るための格言があります。
それは、「上りと下りは同じギア」です。
坂道を2速で登ったのであれば、帰りの下りも2速のギアで坂を降りると言う事です。
つまり、下り坂はオーバードライブやエンジンブレーキは必須です。
下りはスピードも乗ってしまうので危険です。
上ってきたときのスピードで下り坂を下るようにすると安全です。
滑らないようにする対策
車を重くする
滑らないようにするには荷重をかける必要があります。
方法として、
- 燃料を常に満タンにして重くする
- ブロックや土などを積んで重くする
などがあります。
軽自動車の種類によってタンクの容量は様々です。20ℓタンクのものから40リットルのものまであります。
例として30ℓタンクの軽自動車の場合、満タンの場合とまったく燃料が入っていない状態では約30㎏も違ってきます。
30㎏を例に上げると、米の半俵です。
また、ブロックや土を車に積んで重くすることも有効です。
助手席の足元やトランクに積むことで荷重をかけることができます。
重くすることでタイヤに荷重をかける事が出来るので滑るのを防ぐのに効果的です。
燃費が悪くなることも考えられますが、冬の時期だけです。
滑って衝突して怪我をするのを考えるなら、車を重くするほうが得策です。
タイヤが慣れてくるまで走る
新品の購入したばかりのスタッドレスタイヤのみが該当します。
上記でも説明しましたが、新品のタイヤには油が付いており効果を発揮するには、ならし運転が必要になります。
車に装着したら、60km/h以下の走行速度で200km以上の走行距離を走るようにしましょう。
性能の良いタイヤを履く
タイヤは車の最も大事な部分です。
雪道は、圧雪路面、シャーベット状の雪の路面、アイスバーンの路面など様々変化します。
メーカーによってどの分野に強くできているタイヤなのか性能が違います。
あなたが走る場所が平坦な道が多いのか、それともアップダウンのある山道が多いのか、早朝や深夜の時間帯に走行する事が多く凍結した路面を走る事が多いのか、使用する状況や価格を見て決めましょう。
空気圧を調整する
風船と同じで、タイヤの空気も少しづつ抜けて行ってしまいます。
月に1回はタイヤの空気圧の点検をするようにしましょう。
タイヤの性能を正しく発揮できますし、偏摩耗防止、燃費の悪化防止に繋がります。
タイヤの寿命を延ばすこともできます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
スタッドレスタイヤは各メーカーが何年かに一度、品質改良されて新しい商品を発表してきます。
車本体やエンジンオイルなどにも言えることですが、新商品は旧商品の品質を上回って出てきます。
なので、『新商品より旧商品のほうが良い』というのは通常ではありえないことです。
スタッドレスタイヤは、圧雪、シャーベット状態の雪、アイスバーンのどんな状況にも対応できます。
軽自動車は、コンパクトな設計なのでどうしても軽量化になってしまいます。
そのため、荷重がかからないことで滑る事があるのかもしれません。
ですが、対策をすれば十分防ぐ事ができます。
怪我をする前にきちんと対策を講じましょう。